背骨矯正

立っているときや座っているときなど、背骨は土台として上半身を支え続けています。
背骨がゆがむことで、どういった不具合が起きてしまうのでしょうか？
背骨のズレによる症状や、日常でゆがみが生じるおもな原因をこちらで確認していきましょう。

背骨は24個の椎骨が、だるま落としのように積み上げられることで、形成されています。
（頸椎：7個、胸椎：12個、腰椎：5個）
本来背骨は前方から見るとほぼ直線上で、横から見ると全体的にS字状になっているといわれています。

頸椎と腰椎は前側にカーブし、胸椎は後ろ側にカーブしています。
鏡や写真で自分の姿を見た際、「顔が傾いている（耳の穴の高さが違う）」「肩の高さが違う」「身体が捻れている」といった場合は、背骨がゆがんでいる可能性があります。

●身体の土台

背骨は身体の土台として、おもに上半身を支える役割があります。

 

●神経の保護

背骨には脊柱管（脊椎が作るトンネル）を通る「脊髄（中枢神経）」を保護する役割があります。
また、椎骨と椎骨の間は、中枢神経から枝分かれする末梢神経の通り道でもあるといわれています。

・中枢神経

脳と脊髄が中枢神経にあたり、全身に指令を送る働きがあります。

・末梢神経

感覚を中枢神経に送る「知覚神経」、中枢神経からの指令を筋肉に送る「運動神経」、内臓や体温、循環といった機能を調整する「自律神経」があります。

背骨はおもに、日常生活中の不良姿勢や、アンバランスな身体の使い方によってゆがみやすくなると考えられています。

・足を組んで座る
・床に横座りをする
・片足に重心をかけやすい
・長時間の前屈み姿勢（デスクワーク、スマホの操作）
・就寝の際に横向き、下向きで寝ている
・腕組みをする
・頬杖をつく
・スポーツで同じ腕ばかり使う
・身体を同じ方向にいつも捻る

また、加齢や運動不足によって体幹の筋力が低下していると、姿勢を支えられずに背骨のゆがみにつながります。

●肩こり、腰痛

土台である背骨がゆがんでいると、肩や腰の筋肉が局所的に緊張しやすくなるといわれています。
硬くなった筋肉によって血管が圧迫され、循環の低下を起こすことで、肩こりや腰痛につながる可能性があります。

また、ゆがみによって脊柱に負担がかかっていると「腰椎椎間関節症（腰の強い痛み）」や「椎間板ヘルニア（手足のしびれ、痛み）」を生じる場合もあります。

 

●頭痛

姿勢が崩れていると、首の筋肉も緊張が強まる傾向にあります。
とくに後頭部付近の緊張によって、周辺の血管が圧迫されると、血行不良から頭痛を引き起こすことがあります。

 

●手足のしびれ、痛み

背骨のゆがみを放置すると、首や腰部の末梢神経が圧迫され、手足のしびれや痛みを引き起こす場合があります。
とくにお尻から足にかけての痛み、しびれが生じたものを「坐骨神経痛」と呼びます。

 

●自律神経症状

末梢神経の一種である自律神経が刺激されると、全身器官のコントロールが乱れてしまう場合があります。
めまい、冷え、発汗、ほてり、下痢、便秘、生理不順、イライラ、不眠などがおもな症状としてみられます。

背骨矯正とは、日常生活の姿勢やくせによってゆがんだ背骨を、元の正しい位置に矯正していく施術になります。

 

●施術方法、徒手による施術

背骨のゆがみを引き起こしている筋肉の緊張を、手技によってほぐしていきます。
また、背骨自体に適度な圧力を加え、元の位置に矯正していくこともあります。

・日常生活のアドバイス

施術で骨格の位置を戻しても、生活習慣が乱れていると、再度ゆがみが生じてしまう可能性があります。
日常での姿勢で気をつける点や、セルフケアの方法などもアドバイスさせていただきます。

 

●施術の特徴

身体に強い力を加えると、反発して筋肉の緊張が強まり、骨格が矯正されにくくなってしまうといわれています。
そのため、当施術は身体がリラックスできるように、ソフトな力で行っていきます。
強い刺激や痛みのともなう施術が苦手な方でも、安心して受けていただけます。

●肩こり、腰痛の改善

背骨が矯正されてS字状に戻ると、上半身の緊張が緩和しやすくなります。
肩や腰部への血行が回復することで、肩こりや腰痛といった慢性症状の改善が期待できます。
また、椎骨のズレを修正しておくと、腰椎椎間関節症や椎間板ヘルニアといった脊柱の疾患の予防も期待できます。

 

●頭痛の改善

背骨が矯正されると、首まわりの緊張も緩和してきます。
頭部への血行も回復し、頭痛の改善が期待されます。

 

●手足のしびれ、痛みの改善

椎骨のズレが戻されると、末梢神経の圧迫から生じる手足のしびれや痛みの緩和が期待できます。

 

●膝や股関節の痛みの改善

背骨が傾いていると、連動して足への荷重バランスも乱れてしまうことが考えられます。
背骨矯正は上半身の症状だけではなく、下半身の症状にも効果が期待できます。

 

●自律神経症状の改善

脊柱のゆがみが取れると、自律神経への刺激が緩和され、交感神経と副交感神経のバランスも整いやすくなります。
次の症状の改善が期待できます。

・冷え、ほてり、発汗の改善
・めまいの改善
・イライラ、不安感、不眠の改善
・下痢、便秘、生理不順の改善

背骨にゆがみや捻れ、ズレが生じていた場合、頭痛や肩こり、腰痛、手足のしびれなどさまざまな症状につながります。
また、ゆがんだ姿勢から膝や足首、肘、手首などに負担がかかると、痛みを生じる場合があります。

背骨矯正では、背骨のズレに対して徒手にて施術を行い、肩の痛みや腰の痛み、頭痛などの愁訴に対してアプローチを行います。
瞬間的に関節を動かして矯正するハードなタイプのものと、背骨の一つひとつをゆっくりと動かしソフトに行うタイプのものをご用意しております。

矯正を受けたあと神経が刺激され、血液の流れが良くなることによって、眠気やだるさなどを感じることがありますが、次第に身体が楽になっていくことが期待できます（好転反応）。

日常のなかでも足を組む、片足に重心をかけやすい、就寝の際に横向き、下向きで寝ているなどのくせがあると、ゆがみが生じやすいといわれているため、ご自身のくせも見直して姿勢を改善していきましょう。