正しい応急処置を行い、
骨折・脱臼からの
早期復帰を目指しましょう

骨折・脱臼は、衝突や転倒の多いスポーツ現場で起こりやすいと考えられています。
しかし、病気や事故など普段の生活中にも起こる可能性があるため、油断はできません。

骨折・脱臼の痛みを緩和し、組織の自然治癒力を高めていくためには、受傷後の処置が大切です。

こちらのページを参考にして、脱臼・骨折からの早期復帰を目指しましょう。
骨折・脱臼の原因や特徴的な症状、応急処置方法についてわかりやすくまとめてあります。

目次

このような悩みはありませんか？

転倒して手をついた後肩が動かせなくなった
ぶつけた箇所が紫色に強く腫れてきた
肩が脱臼しやすくなっている
骨折・脱臼を早く治したい

骨折・脱臼の原因や
特徴的な症状について

骨折・脱臼は、ほかの急性外傷と比較して、痛みや腫れが強く出てきます。
また、受傷後のケアがきちんとできていないと痛みを長期化させるだけではなく、後遺症を残す可能性もあります。

外傷に素早い対処を行うためにも、こちらでは骨折・脱臼が発生する原因や特徴的な症状について、詳しくご紹介していきます。

骨折について

骨折は骨に傷がついた状態を指します。
完全に折れた「完全骨折」はもちろんのこと、ヒビや亀裂骨折、陥凹（かんおう）骨折なども「不全骨折」とよばれる骨折です。

骨折の原因

骨折の多くは、骨に大きな外力を受けることで発生する「外傷性骨折」であるといわれています。
おもに次のような状況で起こりやすいです。

・日常生活中の転倒
・交通事故によるもの
・スポーツによるもの（コンタクトスポーツでの衝突、転倒など）

また、小さな外力が積み重なることで発生する「疲労骨折」や、病気が原因で発生する「病的骨折」もあります。

・疲労骨折

過度なランニング、ゴルフのスイングなどが挙げられます。

・病的骨折

骨腫瘍（こつしゅよう）、骨粗鬆症（こつそしょうしょう）などが挙げられます。

骨折の固有症状

患部の疼痛や腫脹（しゅちょう）（腫れ上がり）、機能障害といった一般外傷症状のほかに骨折には次のような固有症状がみられることがあります。

●異常可動性

正常な状態では動かない方向に、骨が動くことがあります。

●軋轢音（あつれきおん）

骨折端が触れ合うことで、軋轢音を指に触知する場合があります。

●転位と変形

骨折した骨が移動することで折れ曲がったり、延長・短縮したりと変形がみられる場合があります。

そのほか、身体の循環バランスが乱れることで生じる「ショック症状」や、血腫（けっしゅ）が吸収される際に生じる「吸収熱」といった全身症状がみられることがあります。

●ショック症状

顔面や手足の蒼白、チアノーゼ、頻脈（ひんみゃく）、虚脱（きょだつ）、冷や汗などの症状がみられます。

●吸収熱

37〜38度の発熱症状がみられます。

骨折の局所症状

こちらの要素のみで骨折であると断定はできませんが、骨折では次のような局所症状がみられる場合もあります。

●介達痛（かいたつつう）

患部から離れた箇所より軸圧や牽引、振動などを加えると、骨折部に痛みが響くことがあります。

●限局性圧痛

骨折した箇所にピンポイントで強い圧痛がみられることがあります。

骨折の併発症

骨折を起こした外力や骨端、骨片によって周辺の組織を損傷するケースがあります。

・関節損傷
・筋肉、腱などの軟部組織損傷
・血管損傷
・末梢神経損傷

などが具体的な例として挙げられます。

骨折・脱臼への
正しい対処法・予防法について

骨折や脱臼が疑われる場合、どのように対処すればよいのでしょうか。
腫れによる痛みを抑え、スポーツや日常動作にできるだけ早く復帰するためには受傷後の素早い処置が求められます。

こちらでは、急性外傷に有効な「RICE処置」を中心に
骨折・脱臼の応急処置法と日常で行える予防方法をご紹介していきます。

骨折・脱臼の対処法

骨折・脱臼が疑われる場合、医療機関や整骨院で早急に検査や専門的な処置を受けるようにしましょう。
整復（関節・骨を正しい位置に戻す施術）、ギプスやシーネを使った固定を施すことで、患部の動かせる範囲を制限し疼痛の緩和が期待できます。
負傷してから時間が経つほど、患部の緊張が強まり整復が難しくなるといわれています。

また、骨折・脱臼に適切な処置を行わないと、関節の変形や可動域制限が残る可能性もあります。
後遺症を残さないためにも、放置せずにかならず専門家にみてもらうようにしてください。